若槻めぐみさん(45歳)普通の主婦の生活に潜む誰もが共感し得る夫婦関係の葛藤を描いています。近所のスーパーでレジ打ちのパートをこなす小柄な人妻熟女は、母として16年目を迎えた結婚生活を維持する妻として日々の生活を誠実に営んでいます。そんな低身長人妻の人生がある些細な出来事をきっかけに変化していくのです。夫婦の営みの時に起こります。長年の夫婦生活にもかかわらず、めぐみさんはまだ夫婦としての絆を感じていました。しかし、ふとした瞬間に夫がテレビに目を向けていることに気づきます。その無意識の仕草が人妻に「私よりもテレビが優先されるのか」という失望感を与えました。その小さな傷が奧さんの中に静かに大きな波紋を広げます。「悔しくてたまらなかった」という彼女の言葉には愛されたい理解されたいという熟年主婦の切実な思いが凝縮されています。この出来事をきっかけに奥さんの心の中にくすぶっていた疑念や不安が表面化します。夫婦生活への情熱が急速に冷めていくは次第に自分自身の心の声に耳を傾けるようになります。そして、それは単なるセックスレスの問題ではなく自分自身がどのように生きていきたいのか、どのような愛を求めているのかという、より深いテーマへとつながっていきます。